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  • misaki funaoka

クリスマスの話



今年はなぜかクリスマスツリーを飾ろうと思った。




そう決めると行動は早くて

10月の半ばにはもう、ネットで注文した

ツリーが自宅に届いてしまった。

まだ部屋の中はハロウィンモードで

オレンジや紫の小物が並んでいたので

しばらく裸のまま立っていてもらうことにした。




なぜか大きなツリーが欲しくなったのだ。

初夏に越してきた新居はとても素敵で

「また引っ越すの?」と

もう家族や友人に言われることはないという

自信がある。

(いまのところは、だけれど)




だからこのお気に入りの新居にふさわしい

暮らしをしようと思ったのだった。

そしてここで迎える初めての冬が来た。




毎年12月は一番の繁忙期である。

これは社会人になってからというわけではなく

大学生の頃からちょうど

部活の大会やなんやが入ってくるからで

それ以外のクリスマスの思い出というものは

ほとんどない。


今年も例に漏れず、ほぼ

体育館かアリーナで多くの時間を過ごしていて

クリスマス当日ももちろんそうである。





思い返せば実家は、幼い頃から

母が季節の行事を大切にしてくれていたので

お誕生日は親戚一同が集ってお祝いをしてもらい

七夕の日は笹に飾り付けをして短冊に願いを込め

十五夜にはお月見をして浴衣を着た。

いつもいつも母お手製のご馳走を沢山食べた。

とても幸福なことだ。


そして、クリスマスは本物のもみの木に

飾り付けをしていた。

ご馳走とケーキとプレゼント。




毎年バタバタ過ぎてゆく12月を

大切にしたかったのかもしれない。

街のBGMが華やかになり

雰囲気もどこか慌ただしくなる。

その空気が好きだ。




この時期、とても余裕はないけれど

少しずつ装飾を集めツリーに添えて

隣にはレコードを置いて

クリスマスソングを流している。


自分の生活を自分で守っていくとは

このことかもしれないと思う。




誰に流されるわけでもなく

自分が感じたいいものに囲まれて過ごす。



幸せなことだと思う。









 




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